会長挨拶


会長 加藤 光久
(トヨタ自動車株式会社 代表取締役副社長)

 2016年4月から燃料電池実用化推進協議会(FCCJ)の会長をお引き受けする事になりました。歴代会長が築かれた、3期15年間の成果を更に大きくし、燃料電池の普及が一日も早く実現するよう、尽力する所存でございます。

 温暖化ガスの削減目標を定めたパリ協定が2015年度採択され、低炭素社会実現に向けての活動が加速されています。その一方で、2011年の東日本大震災で日本の発電事情が大きく変わりました。不足したエネルギーの調達で、海外からの一次エネルギー依存度を高めることになり、エネルギーセキュリティーへの関心が益々高まっています。
 地球温暖化防止とエネルギーリスクの回避を両立させるためには、日本が培ってきたエネルギーマネジメント技術を活用すると供に、次世代エネルギー技術の開発、普及促進を進めることが必須だと考えています。

 燃料電池は、環境に優しく発電効率が高く静粛性に優れています。加えて多様な一次エネルギーから発電が可能な技術です。資源が少ない日本でこそ、燃料電池は次世代エネルギー技術の一つに位置付けられると確信しています。
 振り返りますと、FCCJは、日本の燃料電池・水素に関わる基礎研究の強化、規制の見直し、規格・基準の整備、実証実験など、国への様々な提言を通じて燃料電池の普及を後押しして来ました。代表的な成果の一つは家庭用燃料電池システム(エネファーム)であり、もう一つは燃料電池車です。
 エネファームは、2009年に販売が始まり、既に15万台以上が使用され、普及への明かりを日本で灯し続けています。また2013年度から商用水素ステーションの先行整備が始まり、2014年には燃料電池車の一般販売が開始されました。
 一方、国では2014年4月、エネルギー基本計画に「水素社会の実現に向けた取組の加速」が記載され、それを受けて同年6月には、「水素・燃料電池戦略ロードマップ」が策定されました。2016年3月には、そのロードマップの改訂が行われ、具体的な政府目標などが公表されています。その中では、水素発電の本格導入やCO2フリー水素の供給システム確立にも触れられています。

 これら政府目標を実現するために、FCCJへの期待が非常に大きいと実感しています。2016年には、このCO2フリー水素を具体的に検討するための新たなワーキンググループを立ち上げ、業界の枠を超えオールジャパンで燃料電池の普及を促進してゆきます。
 2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、将来の水素社会の一端を世界に発信する良い機会だと思います。
 水素社会の実現に向けた長い道のりの第一歩を踏み出した今、FCCJは会員企業の活動とそこから見出される課題解決策を政策提言に纏め、ロードマップの実現に邁進してまいります。
 皆様のご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

燃料電池実用化推進協議会

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